2010年 12月 17日
作家ミラン・クンデラの小説

存在の耐えられない軽さ
存在の耐えられない軽さ
重さは本当に恐ろしいことで、軽さは素晴らしいことであろうか?
重荷が重ければ重いほど、われわれの人生は地面に近くなり、
いっそう現実的なものとなり、より真実味を帯びてくる
重荷がまったく欠けていると、人間は空気より軽くなり、
空中に舞い上がり、地面や、地上の存在から遠ざかり、
半ば現実感を失い、その動きは自由であると同様に無意味になる
そこでわれわれは何を選ぶべきであろうか?
重さか、あるいは、軽さか?
そんな事を語りながら物語は始まる
1968年に起ったチェコの民主化運動「プラハの春」を生きた一人の男と二人の女の物語
トマシュ、サビナ、エリザの三人が織りなす物語
プラハに住む有能な脳外科医であるトマシュ
彼の住居にはたった一つのソファベットしか置いていない
「十年前に最初の妻と別れ、
他の者たちが結婚を祝うような晴れ晴れとした気分で離婚を味わった。
彼はどんな女とも一緒には暮らせないように生れついており、
ただ独身者としてのみ十分に自分を生かせるということを意識した。
そこで、もう二度とどんな女も彼のところへトランクを持って引っ越せないように、
注意深く自分の人生設計を作り上げた。」
これがソファベットを一つのしか置かない理由である
そんな彼を
女友達のうちで画家であるサビナがもっとも理解していた
ある時
重なる六つ偶然によって
トマシュはある小さなチェコの町でウエートレスをしていたテレザと出会う
「テレザの町の病院にたまたま脳の難しいケースが見つかって・・・
外科部長はたまたま座骨神経痛を患っており・・・
たまたまトマーシュは、テレザが働いていたホテルに部屋をとり・・・
たまたま汽車の出るまでひまができ・・・・
テレザはたまたま勤務時間中で・・・・
たまたまトマーシュの座ったテーブルの係であった・・・」
そんな三人が激動の時代を生きていく
そして三人はそれぞれの重さを感じていく
そこで三人は何を選んだのか?
重さか、あるいは、軽さか?
そんな物語
存在の耐えられない軽さ
「木」
金子みすゞ作
お花がちって
実がうれて、
その実が落ちて
葉が落ちて、
それから芽が出て
花がさく。
そうして何べん
まわったら、
この木はご用が
すむかしら。
2010年12月16日
萩森之一
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
≪出典・転載の禁止≫
出典:金子みすゞ童謡集『わたしと小鳥とすずと』(JULA出版局)より
※金子みすゞの詩は、金子みすゞ著作保存会の了承を得て掲載しています。
無断転載を禁じます。
≪出典≫
「存在の耐えられない軽さ」集英社文庫・千葉栄一訳

存在の耐えられない軽さ
存在の耐えられない軽さ
重さは本当に恐ろしいことで、軽さは素晴らしいことであろうか?
重荷が重ければ重いほど、われわれの人生は地面に近くなり、
いっそう現実的なものとなり、より真実味を帯びてくる
重荷がまったく欠けていると、人間は空気より軽くなり、
空中に舞い上がり、地面や、地上の存在から遠ざかり、
半ば現実感を失い、その動きは自由であると同様に無意味になる
そこでわれわれは何を選ぶべきであろうか?
重さか、あるいは、軽さか?
そんな事を語りながら物語は始まる
1968年に起ったチェコの民主化運動「プラハの春」を生きた一人の男と二人の女の物語
トマシュ、サビナ、エリザの三人が織りなす物語
プラハに住む有能な脳外科医であるトマシュ
彼の住居にはたった一つのソファベットしか置いていない
「十年前に最初の妻と別れ、
他の者たちが結婚を祝うような晴れ晴れとした気分で離婚を味わった。
彼はどんな女とも一緒には暮らせないように生れついており、
ただ独身者としてのみ十分に自分を生かせるということを意識した。
そこで、もう二度とどんな女も彼のところへトランクを持って引っ越せないように、
注意深く自分の人生設計を作り上げた。」
これがソファベットを一つのしか置かない理由である
そんな彼を
女友達のうちで画家であるサビナがもっとも理解していた
ある時
重なる六つ偶然によって
トマシュはある小さなチェコの町でウエートレスをしていたテレザと出会う
「テレザの町の病院にたまたま脳の難しいケースが見つかって・・・
外科部長はたまたま座骨神経痛を患っており・・・
たまたまトマーシュは、テレザが働いていたホテルに部屋をとり・・・
たまたま汽車の出るまでひまができ・・・・
テレザはたまたま勤務時間中で・・・・
たまたまトマーシュの座ったテーブルの係であった・・・」
そんな三人が激動の時代を生きていく
そして三人はそれぞれの重さを感じていく
そこで三人は何を選んだのか?
重さか、あるいは、軽さか?
そんな物語
存在の耐えられない軽さ
「木」
金子みすゞ作
お花がちって
実がうれて、
その実が落ちて
葉が落ちて、
それから芽が出て
花がさく。
そうして何べん
まわったら、
この木はご用が
すむかしら。
2010年12月16日
萩森之一
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≪出典・転載の禁止≫
出典:金子みすゞ童謡集『わたしと小鳥とすずと』(JULA出版局)より
※金子みすゞの詩は、金子みすゞ著作保存会の了承を得て掲載しています。
無断転載を禁じます。
≪出典≫
「存在の耐えられない軽さ」集英社文庫・千葉栄一訳




























































































